男装ホスト.Lie ~私の居場所~




2人と離れて入り口を晴樹と掃除していると、光輝さんが忙しそうに出てきた。











『何事ですか?』



光「いや…慎さん見てない?」



晴「はい、見てないですね」



光「せやんなぁ…」



『何か問題でも?』



光「いや…ちょっとな。見掛けたら教えて」



晴「はぁい!」



『…』











光輝さんは裏方も仕切ってくれている。




あんな一人で頑張ってしんどくないんやろうか。











光「な…きさんが居ってくれればな…」



『…え?』











多分、光輝さんが口にしたのは人の名前だった。




聞き返すも光輝さんは気づかなかったようで、また店の中に入っていった。











『…晴樹、聞いた?』



晴「何を?」



『……ええわ』











使えない奴め。












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