王子様なんか大っキライ!


その瞬間、神内の右手が私の頬を捉えた。



パチン。


そんな綺麗な音が耳元で聞こえた気がする。


「うぐっ」
そんな情けない声を出しながら倒れこむ私。


目の前は真っ暗になった。
足の力も抜けて立ち上がることができない。


嫌、恐怖のせいかもしれない。



恐らく神内はドアを開いて屋上に入っただろう。
< 155 / 204 >

この作品をシェア

pagetop