王子様なんか大っキライ!
とりあえず探りを入れてみる。

「すいません、ところで」
「あ、はい」
男はすでに部屋の鍵を出していた。

部屋番は302。チラッと確認すると男の顔を見る。

「このホテルに私と同じくらいの歳の女の子が来ませんでしたか?
背の高い、黒髪でロングヘアーの」
「そうですねぇ…」

そう言いながら男は鍵を差し出した。



「あなた位の年齢の方はたくさんいらっしゃいますよ」
私の目を見つめてニヤリと笑う。その目はとてもいやらしく思えた。

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