王子様なんか大っキライ!
「303、303」


私は走りながら呟いた。そして足を止めた。


目の前にある白いドア。
中央部にはやはり白いプレートがあって黒い字で303と書かれている。

私はポケットから秘密兵器を取り出した。折りたたみ式のナイフだ。
刃渡りは人の手の平くらいある。まだは刃は出さない。

私はナイフを隠すように右手を後ろに回した。代わりの左手でドアをノックする。
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