王子様なんか大っキライ!


神内はすれ違い様、私の顔を見た。

私は俯いていればよかったのに瞳に吸い寄せられてしまう。
二人の顔が向かい合う。



あの夏の日のように。

あいつは、あのときと同じく微笑んでいた。

「またね、夕佳さん」
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