弟のくせに...。


「はい、コレ」


そう言われて渡された紙にはメアドが書いてあった。

……まさか!?


「届の!?」

「俺以外に誰がいるんだよ。……いつまでも兄貴通して俺を呼ぶのも兄貴に迷惑だろ」


理由がなんでも、嬉しかった。


「ありがとうっ!!」


あたしはその場で早速登録した。


「今かよ」

「うんっ!」


にやけが止まらない。

また一歩近付けた気がした。


嬉しいんだもん!


「……俺さ、好きな女いるんだけど」


ズキッとした。

それは、わかっていたこと。


「花音ちゃん……でしょ?」
< 22 / 88 >

この作品をシェア

pagetop