弟のくせに...。
校門から教室まで三分で頑張った。
「花音ちゃんいる!?」
教室の中を見ると、花音ちゃんは葵ちゃんと話していた。
「……な、なに……?」
……そりゃ驚くよね。
いきなり走って来て呼ばれた矛先自分で。
「届が、呼んで……急いで……じゃないと、あたしが……」
あたしが、殺されそうだ。
息が切れててうまく話せない。
「お、落ち着いて、届が……どこで?」
「校門にいるから、先に行ってて!あたしもう限界……」
普段からあまり運動しないあたしにとって、全力疾走+階段駆け上りはキツい。