初恋は君のために



「…ミナミ」




ジンさんがそう呟いた気がする





部屋の窓から身を乗り出すような格好の私をジンさんは見つめると



ゆっくりとエンジンを
止めた。




私はそれと同時に
スウェット姿のまま
勢い良く階段を下りて
玄関を飛び出した。






「ジンさん…」




息切れをしている私は
肩で息を整えると


ジンさんに視線を
向ける..





「ミナミごめんな」




しばらくの沈黙の後
口を開いたのは私ではなくて、




ジンさんの低い声だった









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