初恋は君のために
「夜は一人で出歩くな。」
それだけ言うと
さっさとバイクで
行ってしまった。
何あいつ?
走っていくジンの
黒のバイクを見つめながら突っ立っていると
ジンさんと入れ違いで
白のビックが玄関の
前に止まった。
「おいミナミ、今の奴
お前の知り合いか?」
メットを外したリュウが
眉間にシワを寄せながら私を鋭く見つめた…
ー…リュウ
その顔恐すぎ、
「そうだよ」
ジンさんとは友達では
ないけど
多分知り合いではある。
私は返事をしながら
玄関のドアを開けた。