初恋は君のために



「待て」



再度私を呼び止める
ジンさん。



何なんだこの人は、



ゆっくりと赤ソファーに座るジンさんへ視線を移すと、



真っ黒な瞳が私を
とらえていて



ー…ドクン



何故か私の心臓が
波を打った。



「これから学校にいる時、お前はアズマかマキといろ。」


何でこんな事を
私は命令されているのか分からない。



「何で」



ジンさんの言葉に
私は少しの苛立ちを
抱えながら言った。



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