初恋は君のために



黒いバイクから
下りたジンさんは



直ぐに私の方へと
走って来た、



「大丈夫か」



道端でまるまる私を
見て、ジンさんは

心配そうに呟く。



普段からは考え
られないような
優しい声で…



ゆっくり顔を上げた私に映りこんだのは



切れ長の凛々しい瞳を
見開いて、

私の腕を見つめている
ジンさんの姿。




「お前…これどうしたんだ」



視界が涙で潤む。



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