最後の恋はアナタの隣で
――…“学校”

その二文字を見て、携帯の画面を見つめたまま固まった。


春樹さんへの気持ちを自覚したあの日以来、私は一度も学校に行ってない。


“行ってない”――というか、正しくは“行けなかった”。


そんな状態になってもう、六回も無断欠席をしてる。


学校が特別嫌いってわけじゃないし、行きたい気持ちは充分にある。


だけど、学校に行けば仕事どころじゃなくなるから、行きたくても行けなかった。


――…だって、春樹さんと離れたくない。

学校よりも仕事を優先にしたのはそれが理由。


自分の気持ちを認めてから春樹さんと離れるのが嫌になった私は、必要最低限の物だけを持って、春樹さんの家に転がり込んだ。
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