最後の恋はアナタの隣で
そして、四六時中春樹さんと一緒にいたくて、お店の定休日以外は全部出勤するようにした。


初めの三日間くらいは春樹さんも「帰りなさい」って言ってたけど、それでも帰ろうとしない私に折れてくれたのか、今では何も言わずに私を受け入れてくれている。


――だけど。


そんな優しい春樹さんに甘えながらも、頭の隅ではきちんと分かってた。


このままで良いわけがない。
卒業までこの状態を続けられるわけがない。


だから学校に行かなきゃって、自分でもそう分かってはいるんだけど――…


「涼、どうした? そんな暗い顔して」

ソファにうつ伏せに寝転がって、未だ携帯の画面を見つめていた私は、春樹さんに声を掛けられ視線を上げた。
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