最後の恋はアナタの隣で
考えれば考えるほど、湧き上がる嫉妬と苛々で狂いそうになる。


――そんな私の姿を。


さっきからずっと、立ち去る気なんてないらしいミサキが見つめてる。


「……はぁ……」

居心地の悪さと面倒臭さから溜息を吐き出して顔を上げると、両手をモジモジさせながら目の前に立っていたミサキが、申し訳なさそうに俯いた。


「……隣、座れば?」

机に左肘を置いて頬杖をつきながらボソリと呟いたその言葉に、ミサキは「え?」と驚いたような声を出し、それと同時に顔を上げる。


「隣、座ればいいじゃん」

私が再び同じ台詞を口にすると、ミサキの顔にはパッと明るい笑顔が広がった。


朝のHRまではまだ時間がある。
< 119 / 464 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop