最後の恋はアナタの隣で
私がユカリに連れ回されてると勘違いしてて、ユカリの事を“悪い友達”だと思ってる。


「何で二人で繁華街に行ったの?」

「んー……色々あって」

まさか学校で“キャバの一日体験に行った”なんて言えず、私はわざと言葉を濁した。


――それなのに。


「へぇ? 色々あって繁華街に行って、ナンパでもされたわけ?」

日直の「いただきます」の号令が掛かってすぐ、それまで黙っていたリンが、給食に箸を伸ばしながら突っかかってきた。


「……」

今日のリンは本当にムカつく。

いや――ムカつくなんてレベルじゃ収まりきらない。


こんな言い方をされて我慢してる私は、尊敬に値する人間なんじゃないのかなとすら思える。
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