最後の恋はアナタの隣で
10.知らない顔
遠くから聞こえる馬鹿うるさいマフラーの音に思わず耳を塞いだのは、春樹さんを待ち始めて三十分が経った頃だった。
こんな真っ昼間から流してるなんて、どこの走り屋だろう?
ここらへんは民家なんだから、もっと大きな道に出て走ればいいのに。
どんどん近付いてくるマフラーの爆音に、心の中でそう文句を垂れていると――…
…――事もあろうに、その爆音の犯人である車高の低い白セダンが、私の視界を遮るようにして目の前に止まった。
……ちょっと。凄い邪魔なんだけど。
そう思って車の窓にチラリと目を向ける。
すると、窓から顔を出してた運転手とバッチリ目が合って、
「遅くなってごめんな。車交換しに行ってた」
こんな真っ昼間から流してるなんて、どこの走り屋だろう?
ここらへんは民家なんだから、もっと大きな道に出て走ればいいのに。
どんどん近付いてくるマフラーの爆音に、心の中でそう文句を垂れていると――…
…――事もあろうに、その爆音の犯人である車高の低い白セダンが、私の視界を遮るようにして目の前に止まった。
……ちょっと。凄い邪魔なんだけど。
そう思って車の窓にチラリと目を向ける。
すると、窓から顔を出してた運転手とバッチリ目が合って、
「遅くなってごめんな。車交換しに行ってた」