最後の恋はアナタの隣で
「遅ぇよ」

「すいません!!」

怒りを露にしてる春樹さんに頭を下げる後輩達。

その手にはしっかりと“ヤらせて男子”三人組の腕が握られていた。


「涼、コイツらか?」

「うん」

絶対に間違えるはずがないその顔を確認して答えると、春樹さんはゆっくり立ち上がり、“ヤらせて男子”の腕を掴んでる後輩に歩み寄って、耳元で何かボソボソと呟く。


そして、話が終わると私の方へ振り返り、


「涼、帰るぞ」

そう言って、左手を差し出した。


私はベンチから立ち上がり、春樹さんの元へと駆け寄ってその手をしっかり握る。


「後は頼んだぞ」

後輩達の方を見ずにそう言うと、春樹さんは少し早足に車に向かって歩きだした。
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