最後の恋はアナタの隣で
約一週間のお休みが長いのか短いのかは分からない。


だけど私にとっては充分長い――むしろ長すぎた時間だったらしく、既に“行き辛い”という気持ちが芽生えてる。


だからせめて時間だけでも稼ごうと、洗面所でいつもよりゆっくり洗顔の準備をしてる私に、


「こら。そんな事しても無駄だぞ」

壁から少し顔を出して、鏡越しに私を見張ってた春樹さんが意地悪くそう言った。


……学校に行く事には変わりないんだから、少しくらい優しくしてくれても良いのに。


春樹さんに注意されて早々に洗顔を終わらせてリビングに行くと、朝食が乗ったお皿をガラステーブルに運んでる春樹さんに、悪魔でも見るような視線を送った。


「そんな目してたら可愛い顔が台無しだぞ?」

「可愛くないからいいもん」
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