最後の恋はアナタの隣で
「俺が可愛いって言ってんだから、お前は可愛いの。ほら、さっさと座って飯食え」

「はーい……」

私は不貞腐れてわざと口を尖らせながらソファに座った。


春樹さんみたいな綺麗な人に“可愛い”なんて言われても、あまり嬉しくない。


春樹さんは日に日に綺麗になってるような気がするし、本当にカッコイイ。


それなのに私ときたら、寝起きの顔なんて最高に見れたもんじゃない。


男のくせに綺麗だなんて……春樹さんは本当に人間なんだろうか?


バターが塗られたトーストをかじりながら春樹さんを見つめていると、そんな疑問が沸々と湧いてくる。


「……今、くだらない事考えてるだろ?」

私の視線に気が付いた春樹さんが、サラダにドレッシングをかけながらチラッとこっちに視線を向けた。
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