最後の恋はアナタの隣で
「何だそれ。じゃあ次はタコの形にしてやるから我慢しろ」

「本当!? 春樹さんがタコにするの!?」

怒り爆発状態だった私は、タコウインナーと聞いて興奮した。


そんな私に春樹さんはクスリと笑い、


「早く歯磨きしておいで。俺は下行って車出してくるから」

そう言って、私の鞄を持って先に出て行ってしまった。


私は急いで歯磨きを終わらせ、きちんと戸締まりをしてから、春樹さんの待つ一階へと向かう。


一階に降りてエントランスを抜けると、すぐ目の前に停められていた春樹さんのセダンの助手席に乗り込んだ。


車が発進して暫くは春樹さんとのお喋りで盛り上がってたけど、学校に近付くにつれて気分はどんどん憂鬱になっていき、その所為で自然に口数が減る。
< 167 / 464 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop