最後の恋はアナタの隣で
私がそう言うと、宮沢は最高に不機嫌な顔をして舌打ちした。


宮沢は女子に興味がないらしい。

かと言って、男子が好きなわけでもないらしい。


人の机の上に使用済みのコンドームを置く馬鹿よりは全然マシだけど、少しくらい女子と遊びに行ったりすれば良いのにとも思った。



――金曜日。

帰りのHRが終わって教室から出ると、いつもの如く目の前に宮沢が立っていた。


「橘先輩もう来てるのか?」

……この台詞を聞くのは今日で四回目。


宮沢はそれがまるで義務のように、帰る時間になると私の教室の前までやって来て、「橘先輩もう来てるのか?」と聞いてくるようになった。


それ以外に聞き方はないんだろうけど、それでももう少し聞き方のレパートリーを増やせよって思いつつ、
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