最後の恋はアナタの隣で
今日もお店で何かされるんだろうなって考えたら、急に春樹さんのシャンプーを使いたくなってしまった。


春樹さんと同じ匂いでいれば、何をされても耐えられる気がする。


そう思う気持ちもあるけど、ほんの少しだけ――皆に見せつけたいっていう、“乙女心”と“独占欲”も混ざっていた。



お風呂から上がって髪の毛を乾かすと、春樹さんの様子を見に寝室に戻った。


ベッドの上で布団にくるまってる春樹さんはまだ気持ち良さそうに眠ってて、そのあまりにも無防備な寝顔に、悪戯してやりたいっていう衝動が湧いてくる。


私はイケナイと思いつつも、自分の本能に従って春樹さんの鼻へと右手を伸ばし――…


「起きてるぞ」
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