最後の恋はアナタの隣で
「うお!?」

眠ってると思ってた春樹さんが急に声を発したもんだから、驚きの声をあげてその手を引っ込めた。


「仕返しは覚悟の上だろうな?」

のそっと起き上がり、怪しげな笑みを浮かべる春樹さん。


「ち、違うの! ごめんなさい! ちょ、待って、きゃあああ!!」

慌てて言い訳を並べようとした私は、伸びてきた春樹さんの手に腕を掴まれ、柔らかいベッドの上に押し倒されて脇腹をくすぐられた。


「春樹さんっ!! まじやめて!! ギブギブ!!」

「二度としないって約束できるか?」

「うんうん! 出来る! 約束するううう!」

「じゃあ今回は特別に許してやる」

満足気にそう言って私から手を離した春樹さんは、フフンと鼻で笑った後で、私の髪を撫でてくれた。
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