最後の恋はアナタの隣で

「へ？　だっ、だって、黒服とキャストって付き合っちゃいけないじゃん！」

「あぁ、風紀を気にしてんのか？　それなら大丈夫だ。ママは最初から俺らの事知ってるから」

「はぁあ!?」

いきなり明かされた衝撃の事実に驚きの声をあげた私は、目も口も開きっぱなしの状態で停止した。


「おい、落ち着けよ」

「おっ、落ち、落ち着けるわけないじゃん!!　何で!?　何でママが知ってんの!?」

「俺が言ったから。涼と付き合ったって」

「は!?　意味分かんない!!　もっと詳しく説明してよ!!」

「あー……涼に初めて電話した日あるだろ？　あの日の夜、本当は仕事だったんだ」

「え!?」

「だから涼との電話切ってすぐ、『涼ちゃんと遊ぶから今日は休む』ってママにメールした」