最後の恋はアナタの隣で
適当に勉強して、適当に友達と遊んで、ただひたすら無駄な時間を過ごすだけなのに、その過程を飛ばす事で何を後悔するのかいまいち分からない。


だけど、そんな事を言えば確実にお説教を食らう破目になるから、


「……考えとく」

心で思ってる事は口に出さず、千秋に対して曖昧な返事をした。


――そんな私に向かって。


「じゃあ今から準備しようか」

千秋は訳の分からない事を言う。


思わず顔をあげて千秋に視線を向けると、千秋はその綺麗な顔に胡散臭い笑顔を広げてて……何となく嫌な予感がした。


「……準備って?」

「高校に行く準備」

私の問いに顔色一つ変えず即答する千秋。


そして。
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