最後の恋はアナタの隣で

だって、明らかにおかしい。

私がこんなにも嫌だっていう雰囲気を醸し出してるっていうのに、春樹さんはさっきから黙ったままだ。


私に馬鹿みたいに甘いあの春樹さんが何も言わないなんて、どう考えてもおかしすぎる。


「大丈夫。勉強は俺が教える」

二人の顔を交互に見ていた私に、胡散臭い笑顔をキープしたままの千秋がそう言った。


そしてそれに続いて、


「まぁ、そういうわけだから頑張れよ、涼」

春樹さんが千秋の味方をする発言をし、レッドアイを一気に飲み干す。


「やっぱりグルだったんだ！　嫌だからね！　私絶対に勉強しないから！」

「明日、店が開店する二時間前にここへ来てね。二時間勉強したら家まで送るよ」