最後の恋はアナタの隣で
「勉強を一ヶ月続けたら、タダで好きなだけカシスオレンジを飲ませてあげる、っていうのはどう?」

素敵な交換条件を出してきた。


それを聞いた私は、自分が手の平で転がされてる事をすっかり忘れて、満面の笑みで身を乗り出す。


「本当に好きなだけ飲んで良いの!?」

「うん、良いよ。約束する」

「まじで約束だよ!? それなら勉強する!!」

千秋の思惑通り事が運び、何だか少し負けたような気分になったけど、カシスオレンジを飲めるなら悪い気はしない。


納得のいく提案に満足して、乗り出してた体をソファに落ち着けた私は、


「ていうかさ、このお勉強会ってそもそも誰が考えたの?」

昨日からずっと疑問に思ってた事を、今更口にした。
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