最後の恋はアナタの隣で

19.三ヶ月

「飯食いに行くぞ」

夕方に起床してお風呂に入ってた私が出てくるなり、リビングに居た春樹さんは、ネックレスを付けながら視線だけをこっちに向けてそう言った。


突然の誘いに、私は思わず「え?」と言葉を漏らし、


「な……何で?」

続けて発したその声の裏返り様に――自分が凄まじく動揺してるんだって気が付いた。


不安と焦りに追われ、ソワソワしながら過ごしていた約二週間。


それなのに、肝心の記念日当日になっても、春樹さんは何のアクションもおこさなかった。


だから勝手に「あの約束を忘れてるんだ」って、都合良く考えてた私は心底安心しきってて――…


「涼に話がある」

「は……話……?」

「昨日で三ヶ月だっただろ?」

「……」
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