最後の恋はアナタの隣で
「もしかして、付き合った時に約束した事覚えてねぇのか?」

…――まさか記念日の翌日に不意打ちを食らうなんて、微塵も想像してなかった。


「覚えてる……けど……」

「なら良かった。今日はその約束のケリをつける」

「……」

「一日遅れになって悪かった。飯でも食いながらゆっくり話そう」

やけに真面目な顔をする春樹さんに、動揺を隠し切れない私は目を泳がせた。


今日の春樹さんはいつもの春樹さんじゃないような気がする。


何が違うってはっきりとした事は分からないけど、思いなしか硬い表情をしてて――…嫌な予感しかしない。


だから、あんな約束なんてしなければ良かったと、今更どうにも出来ない事を後悔しつつ、私はノロノロと身支度を始め、
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