最後の恋はアナタの隣で

このサプライズも――愛情の証なのか、最後の優しさなのか、現時点では定かではない。


だけど、これがもし最後の優しさなら……その時は春樹さんに泣いて縋って引き止めよう。


春樹さんの笑顔を見て胸を高鳴らせた私は、そんなズルい事を考えながら「うん」と頷き、春樹さんと一緒に笑い合った。


私の心の中にある春樹さんへの愛情は、春樹さんとの時間を重ねる毎に膨らんでいってるような気がする。


例え突き放されても簡単に引く事が出来ないくらい、私は春樹さんの事を思ってる。


――それなら。


そんなに好きなら、泣いて縋るのが道理なんじゃないのだろうか。

例えばそれがどんなに滑稽な行為だったとしても、最後まで抗うのが正しい選択なんじゃないのだろうか。