最後の恋はアナタの隣で
宮沢の声は少し震えていた。


私はゆっくり起き上がり、俯いてる宮沢の顔を見つめる。


チラッと視線を上げると、宮沢のずっと後ろの方で、あの“ヤらせて男子”二人と宮沢の仲間らしき人達が、私を襲ってきた奴らを殴り飛ばしてるのが見えた。


「アイツらは俺のツレがシメとくから、相澤は保健室に行こう」

その声に反応して、目の前にいる宮沢に再び視線を戻す。


俯いてたはずの宮沢はもう顔を上げていて、優しい笑みを浮かべながら私に右手を差し出していた。


私はその手を取り、宮沢と一緒に立ち上がる。


「相澤つれてくから、ちょっとだけ道あけてくんねぇか?」

宮沢がそう呼び掛けると、宮沢の仲間は殴る手を止め、私を襲ってきた奴らを屋上の端に寄せてくれた。
< 381 / 464 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop