最後の恋はアナタの隣で
身支度を整えると、いつもと変わらない時間に家を出て、春樹さんの送りで学校に向かった。
その途中で何も言わずに春樹さんの左手を握ると、「何か今日はいつもより甘えてくるな?」と言われ、少しだけ恥ずかしくなった。
学校に到着して、春樹さんの手を離した私はキスをお願いする。
それに当たり前のように応えてくれた春樹さんは、
「本当にどうしたんだ? こんなの初めてだぞ?」
唇を離したと同時にそう言って目を丸くしたけど……私自身も何でなのかよく分からなかった。
ただ、無性に春樹さんと触れ合っていたい。
その思考だけが頭の中を占領してて、恥ずかしさは二の次になっていた。
「おかしな事じゃないでしょ? 私は春樹さんが好きなんだから」