最後の恋はアナタの隣で
「いや、おかしいとは思ってないよ。涼から求められるのは大歓迎。だけど急だったから少し驚いた」

私の頭をポンポンと叩いて微笑む春樹さん。


「私が素直になってきてるって事じゃない?」

私はそう答えて少しハニかんだ。


そして春樹さんに「じゃあ、行ってきます」と言って車から降りると、春樹さんが走り去って行く車の音を背中で聞きながら、校舎へと足を進めた。


途中で知らない男子とすれ違った瞬間、ちょっとだけ体がビクッと震えたけど、私は気にせずそのまま歩き続ける。


何て事はない。
いつも通りの朝だ。


そう思い靴箱がある昇降口に入った途端――…



…――強い吐き気と動悸に襲われた。
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