最後の恋はアナタの隣で
「休み時間の度に来てたから、お昼休みにもきっと来るでしょ」

そう言って笑いを零した先生は、ベッドから腰をあげてカーテンの向こうへと消えていく。


その背中を見送った後で右側の壁の上にある丸時計に目をやると、お昼休みまで十分足らずだった。


だけど。


息を切らせながら宮沢が私の前に現れたのは、お昼休み開始のチャイムが鳴る前で。


「大丈夫か!? 気分っ……気分はどうだ!? 頭痛くないか!? ていうか寝てた方が良いんじゃないか!?」

ベッドの上に座ってる私を見るなり、宮沢は慌てた様子でそう言った。


「大袈裟なんだよ、馬鹿」

「馬鹿って言うな! めちゃくちゃ心配したんだぞ!?」
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