最後の恋はアナタの隣で
「うん、知ってる。先生から聞いた。休み時間の度に来てくれてたんでしょ?」

「え……まぁ、うん」

「ここまで運んでくれたのも宮沢なんだよね? ごめんね、ありがとう」

「……友達として当たり前の事しただけだ」

そう言ってしゃがみ込んだ宮沢は、ベッドの端に右肘を置いて「……あのさぁ」と呟くと、


「学校では意識して俺の傍に居てくんねぇかな? 朝も靴箱の所で出迎えてやるし……」

私から視線を逸らして、そんな言葉を紡ぐ。


そして。


「いや、あれだぞ!? その、くっ付けって言ってる訳じゃなくて、教室以外の場所では一人でいるなっていう……そう、あれだ! 俺がいつでも助けられる状態にしたいって事だ! うん!」

宮沢は何故か一人で勝手に慌て始め、一人で勝手に納得した。
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