最後の恋はアナタの隣で
暫くして、チャラそうなスカウトマンがピタリと足を止めたのは――他のビルが霞んで見える程の、大きくて華やかなビルの前だった。
エントランスホールに吊された銀色のシャンデリア。
白い床の上に、道筋を標すように敷かれた、金色のレースで縁取られた赤い絨毯。
それは螺旋階段にもきっちり敷かれていて、まるでお伽噺《おとぎばなし》に出てくるお城のよう。
私は思わず、本当にここで未成年が働けるのかよと、心の中で小さな声を漏らした。
「君達を引き渡したら俺は帰るんだけど、くれぐれも年齢の事は口外《こうがい》しないようにね」
チャラそうなスカウトマンは、俗に言う“営業スマイル”を顔いっぱいに広げる。
そして、困惑してる私達の事なんて気にもせずに――ゆっくりとお店の扉を開いた。
エントランスホールに吊された銀色のシャンデリア。
白い床の上に、道筋を標すように敷かれた、金色のレースで縁取られた赤い絨毯。
それは螺旋階段にもきっちり敷かれていて、まるでお伽噺《おとぎばなし》に出てくるお城のよう。
私は思わず、本当にここで未成年が働けるのかよと、心の中で小さな声を漏らした。
「君達を引き渡したら俺は帰るんだけど、くれぐれも年齢の事は口外《こうがい》しないようにね」
チャラそうなスカウトマンは、俗に言う“営業スマイル”を顔いっぱいに広げる。
そして、困惑してる私達の事なんて気にもせずに――ゆっくりとお店の扉を開いた。