最後の恋はアナタの隣で
――…目覚めた私の視界には、見慣れない天井。
それを見て何とも思わないのは、寝惚けながらもここがどこなのか分かってるから。
体の上に置かれてる重たい“ソレ”にそっと触れ、顔を少し上にあげる。
すると、春樹さんの綺麗な瞳と視線が重なった。
「起きた?」
「はい……ていうか、先に起きてたんですね」
「うん」
「起こしてくれたら良かったのに」
「起こせないよ。イビキかいて気持ち良さそうに眠ってたんだから」
「えぇ!?」
「嘘だよ」
まただらしない事をしたと思い飛び起きる私の体を、春樹さんが引き寄せ抱き締める。
慣れない温もりにドキドキしながら、私は抵抗せずにそれを受け入れた。