最後の恋はアナタの隣で

「ちょっと待て！　何の話を、」

「誤魔化さないで！　私知ってるんだから！　春樹さんとユカリがアドレス交換してる事！」

「ユカリさん？　……あっ」

「ユカリの事も狙ってるんでしょ!?　だったらユカリだけにしてよ!!」

「違うって！　あれはしつこく聞かれたから仕方なく、」

「仕方なくで番号教えるの!?　じゃあしつこく迫られたら仕方なく抱くんじゃん!!」

「抱かねぇよ！　とりあえず落ち着け！」

「絶対嘘!!　信じない!!　春樹さんなんてっ、」

――“大嫌い”


そう言おうとした私は、春樹さんに強く抱き締められて言葉を止めた。


「……お願いだから、その先は言わないでくれ」

少しだけ震えてる――春樹さんの手。