最後の恋はアナタの隣で
「……」

「本当にごめん」

「……」

それは、私が最初に想像してた通りの内容で――何も言う事が出来なかった。


返事をする事すら申し訳なく思う。

春樹さんはこんなにも私の事を考えてくれて、思ってくれていたのに……私は自分の心だけを守ろうと、必死になっていた。


……本当はそんな事じゃない。


ユカリとアドレス交換してるとか、メールをあまりくれなかったとか、遊ばれてるかもしれないとか、そんな事が原因で春樹さんに喚き散らしたわけじゃない。


確かにどれも嫌な気持ちにはなったけど、それだけなら、春樹さんを責めずに終わりにするだけで済んだ。


何も喚き散らす必要はない。

別れて二度と会わなければ、それだけで簡単に気が済んだ。
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