最後の恋はアナタの隣で

それなのに、執拗に春樹さんを責め立てたのは――…


「……春樹さんを好きになりたくないっ」

「え……？」

「好きになったらこんな思いするって分かってた！　嫉妬したり苛々したり不安になったり……そういうの嫌なの！」

――…春樹さんの事を好きになり始めてる自分の心を消したかったから。


ユカリとアドレス交換してるって分かった時に、私は強い“何か”に襲われた。


それが何なのか分からなかったけど、春樹さんの顔を見て胸が苦しくなった時に、“嫉妬”だって気が付いた。


嫉妬は何もない所に生まれたりしない。

春樹さんの事を好きだっていう前提がなければ、嫉妬なんて抱かない。


だから私は確信した。


自分が春樹さんの事を好きになり始めてるって。