最後の恋はアナタの隣で
玄関を目にした時点で、“男にしては綺麗だな”って思ってた。
無造作に放り出された靴が一足もない、バニラの香りが淡く漂う広い玄関。
今まで異性の家に遊びに行った事なんて一度もないから、漫画やテレビで見た“男の部屋”しか知らないけど、それでも綺麗だって事は何となく分かった。
そして、それはリビングも同じで。
クッションが二つ丁寧に並べられてるソファから見渡す限り、“男の部屋”っていう印象は一切見受けられない。
足元に広がる塵《ちり》一つ落ちてない絨毯。
その上に置かれたガラステーブルには、吸殻が入ってない灰皿と男物の雑誌が数冊。
私の対面にある大きな窓の両脇には、黒いカーテンがきちんと束ねられている。
無造作に放り出された靴が一足もない、バニラの香りが淡く漂う広い玄関。
今まで異性の家に遊びに行った事なんて一度もないから、漫画やテレビで見た“男の部屋”しか知らないけど、それでも綺麗だって事は何となく分かった。
そして、それはリビングも同じで。
クッションが二つ丁寧に並べられてるソファから見渡す限り、“男の部屋”っていう印象は一切見受けられない。
足元に広がる塵《ちり》一つ落ちてない絨毯。
その上に置かれたガラステーブルには、吸殻が入ってない灰皿と男物の雑誌が数冊。
私の対面にある大きな窓の両脇には、黒いカーテンがきちんと束ねられている。