王子な女好き
「洋子って、あーゆーのがタイプだったんだー」
理佐までニヤニヤしていた。
「ねえっ、あたしにも紹介してよー」
「その人じゃなくて、その人の友達でいいからさ♪」
「……はいはい」
うざったい理佐たちを退けて廊下に出ると、淳とサトシくんがいた。
「よっすー」
淳は軽く右手を挙げて挨拶した。
それにあたしも微笑んで返した。
「洋子ちゃん、聞いたぜー♪昨日ナンパしてきた男と良い感じなんだって?」
「…は?」
もうサトシくんまで話が広がってると、理佐たちの口の軽さを疑う。