Prince and princess.
保健室から出て下駄場に直行。





「家まで送る」
「ありがと」
「ちょっと待ってろよ」
「え?…はぁぃ」




翔真は1人歩いていった。





「ねぇねぇ」
「はぃ?」



後ろを見ると後輩の男の子が立っていた。





「どうしたの?」
「安達、先輩ですよね?」
「そうだけど」



大きな瞳をパチクリさせて笑う。




「こんなとこでスミマセン」
「???」
「あのぉ…好きです!!入学式の日見かけて一目惚れしました」
「え…あ、その…」





男の子は真剣な眼差しを向けた。




「あぁ~あいにくだなぁ」
『え?』



あたしと男の子の声が重なった。





「この先輩俺の彼女なんだよね」
「…そうなんですか?」




翔真からあたしに視線を向けてきた。



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