Prince and princess.
女たちの歓声が体育館いっぱいに響く。




「さすが、楢木だよぉ!」



先輩が背中を強く叩いた。




「アザッス」



俺は軽く頭を下げた。





「あ、あの!」



2人の女が立っていた。




「なに?」
「このタオル使ってください」
「…気持ちは嬉しいけど…俺子音一途だから」




そういって部室に入った。






「みんな集まれ~」




キャプテンの声が聞こえた。




「今日はこれで終わりだ」
『はい』
「次の練習は明後日の放課後だから」
『ありがとうございまいした』




俺は制服に着替え体育館を後にした。





下駄箱で革靴に履き替え、出ようとしたとき…。



愛しい子音が目に入った。



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