Prince and princess.
「やっぱり好きです!」
「え!?」
「…楢木先輩に負けないくらい好きです」
「…うん」
「僕のほうが先輩を幸せにできます」




真剣な眼差し…。




でも、あたしが好きなのは…




楓君の後ろに見える…



翔真だけで…。





「俺より子音のこと好きなんだ?」
「っ!…楢木先輩」
「俺も子音に対する気持ちハンパじゃねぇよ」
「知ってます。でも、それ以上に思ってます」
「幸せにできんの?」
「はい」
「うぅ~ん…でも子音の思いは?」
「…振り向かせてみせます」
「強気じゃん」
「安達先輩を振り向かせてみせますから」
「上等」




翔真は笑って、



楓君に中指を立てた。





「失礼しますっ」




今日も一礼していなくなった、楓君。



「し、翔真//」
「あいつに目やんなよ?」
「うん//」
「俺だけ見てろよ?」
「わかってる」
「素直じゃん」
「いつも素直だし」
「そうかなぁ?…とチア見た」
「え…どうだった?///」



あたしは翔真の目を見てた。

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