仮 レオの特別




「はぁ………。」




目の前に見える私の下駄箱スペースには、「バカ」とか「死ね」とか書かれた紙と一緒に画びょうが散らばっていた。




「うわっ!」




上履きはびちょびちょ。約束守ってんのに、もう。

まぁ、大体予想してたんけどね。




私は哀れなマイシューズを手に裏庭に向かった。





―――――‥‥‥・・・・・





裏庭に着くと、いつもと同じあったかい日差しのさす木の下に座った。

両手には濡れた上履き。




「二班ー、ダンボール貸してー」




ここはうちのクラスの真下。
教室から聞こえる声に耳を澄ましながら、私はいつの間にか眠りについていた。




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