仮 レオの特別
Chapter8
三時間目の数学が終わって、廊下の騒がしい声が屋上まで聞こえてくる。
あのあと、たっぷり三十分泣いた。
その最中「気づいてあげられなくてごめんねぇー」と一緒に泣いてくれた真菜や「中途半端に泣くんじゃない!もっと泣け」と言ってくれた結花。
本当にありがとう。
「じゃあ次、総合だし…戻る?」
「うん。」
私たちは扉を開けた。
カシャッ――――‥‥・・・・
微かに聞こえた音。
「エマ?」
そこに、誰か居る。
「あーごめんごめん。」
脳裏にゆかがよぎった。
*