北の空が晴れた朝に
この教室にいる全ての人が嫌いだ。と、言うか、好きな人間など、この世には存在しない。
結局、皆自分のことしか考えず、自分中心に回っている地球。そんな地球も、嫌いだ。
「山口−山口蒼依はいるか−?」
「はい。いますけど。」
教師はニコニコしながら、解答用紙を手渡した。
そう言えば、テストが返ってくるんだっけか。
「おめでとう。全教科学年TOP3。このまま行けば、東大・京大なんて夢じゃないぞ!」