北の空が晴れた朝に



「アイツ、頭いいからって、俺らのこと蔑んでるんだぜ。趣味悪っ」



私は後ろのこそこそ話を掻き消すように、いつもは出さないハリのある声で言った。



「ハイ。学年一位の名に恥じぬよう、頑張ります。」

「期待してるぞー。我が校から現役で東大理科三類が出るかもしれないんだからな。」



私が信じられるのは、学びと、それに伴って得られる地位と名声だけだ。
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