大阪解体
第四章「大阪遺伝子組み換えオペレーション」
第四章『大阪遺伝子組み換えオペレーション』

 そして、その日はやってきた。
突如、総理大臣から「本日を持って、大阪を解体します。しかしみなさん、何も恐れることはありません。この大阪ワクチンを吸っていただければ良いのです」との政府声明が出され、大阪府は大混乱に陥った。
「なんがワクチンや!あんなもん吸ったら、もう漫才も出来へんくなるで!」
「そうやそうや、マクドナルドもマック言うようになる。そんなん、この世の終わりや!」
抵抗する市民に対し、進行してきた自衛隊や米軍の地上部隊は容赦なく「大阪ワクチン」のガスを撒き散らした。
「あっ、なにをするんだー!」
「君ったら、標準語をしゃべってるじゃないか!あっ、僕もだ!」
「なんや・・・なん・・・なんでですかー!うわー、なぜだか分からないけど、気恥ずかしいー!」
ガスを吸った市民たちは散り散りに自宅や県外に逃げていった。
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